【小学5年生でここまでできる「福祉ボランティアを学ぼう」 全10時間】へ
第1時 点字の成り立ちや仕組みを知って名前を打とう
第2時 点字をたくさん打とう
第3時 点訳作業をして貼ろう
※本実践は河田孝文氏実践「点字の授業」(ジュニアボランティア教育29号 1998.12/1)を修正追試させていただきました。
第1時 点字の成り立ちや仕組みを知って名前を打とう
ねらい
o点字の成り立ちや仕組みを学習し,点字器で自分の名前を打つことができるようにする。
具体的実践
(1) 導入…点字に興味を持つ
@広報はままつを提示する。
これなんでしょう。
・知ってる。
・「広報はままつ」だ。
A点訳された広報はままつを提示する。
これなんでしょう。
・点字。
・真っ白だ。
「これは,点字でかかれています。点字は目の不自由な人が使います。」
「点字は,6つの点の組み合わせで全ての文字を表せます。」
B「め」の点字を提示する。
6つの点すべて出ている字です。何と読むのでしょう。
・「ろ」 6個の点があるから。( 「いいぞ」)
・「む」 6つの点があるから。 (「近い」)
・「ま」 何となく。( 「おしい」)
・「め」 何となく。
「正解は「め」です。全部の点を使います。点字をつくった人の願いがあるのでしょう。いつの日か目の不自由な人が全て見えるようにと。」
C一人一人に点字カードを一枚ずつ渡す。(「おもしろ学習スキル」(正進社 380円)にある点字カードを使った)
本物の点字です。指でなぞってごらんなさい。
「本物の点字には色はついていません。点のところがポツポツとふくらんでいます。目の不自由な人は,そのふくらみを指の先で感じて読むのです。点字の大きさは,指先が1字分くらいです。とっても小さいのです。」
Dか行,さ行,た行,な行,は行,ま行,ら行の部分虫食いの点字50音表を貼り,点字「あお」のカードを見せる。
何と読むでしょう。
・あお
「正解」
「点字は今から174年前,フランス人のルイ・ブライユが編み出しました。日本に伝わり,日本の点字は109年前,石川倉次が作りました。この表のような点字を作ったのです。「点字の神様」と呼ばれています。浜松市の人です。すごいでしょ。中央図書館に記念碑があります。中央図書館に行くと点字の本がたくさんあります。」
E点字「いか」を貼る。
何と読むでしょう。
・いか 「正解」
「点字は指でなぞって左から右に読みます。」
F点字「えき」を貼る。
何と読むでしょう。
・えき 「正解」
「点字に漢字はありません。全部ひらがなで書くのです。」
G点字「つくえ」をはる。
何と読むでしょう。
・つくえ
「正解」「点字があると,目の不自由な人はとっても助かるんです。」
(2)50音表の完成…点字の仕組みを理解する。
ところでこの50音表には虫食い部分がたくさんあります。は行だけ先生がやってみます。
後はみんなにやってもらいます。
列ごとに貼っていきます。前の人が貼り終わったら次の人が出てください。
それでは各列にカードを配ります。
(3)簡易点字器…簡易点字器の使い方を知り実際に打つ。
これが簡易点字器です。
点字を作る道具です。
裏からこの点筆で押して,ぽつんとふくらみを出します。
ですから「あ」という字は(カードを裏にして)ここを押すことになります。
では,先生が実際に「あいうえお」と打ってみます。
(あ行のカードを全部裏返しにして)右から「あい」と打つ。
凹面点字50音表を配布する。
では,みんなも「あいうえお」と打ちましょう。
(4)自分の名前を打つ。
最後に自分の名前を打ってみましょう。
名字と名前の間は1字分あけるのが約束になっています。